3. 衛星画像解析の方法

衛星画像は一昨年購入した、フランスのスポット画像HRVデータを、1：50,000地形図に合うように幾何補正し赤外カラー合成した写真で、TIF形式でパソコン入力し、フォトショップで可視部2種および近赤外1種の波長帯の各画像や、それを合成して植物を緑で表すナチュラルカラー画像を作成し、元のフォールスカラーの画像に加えて、解析している。

【結果】

1. 生息地調査

GPSによる経緯度の測定により全生息地の位置の確認を試みたが、生息地の多くが低湿地で元来足場が悪い上に、さらに台風の停滞に伴う大雨で各地で湛水し車の利用が不可能であるどころか歩行も困難で、時期を変えて再度訪ねた所もあった。また日常の交通機関として舟を利用しているNaujan湖畔のいわゆる陸の孤島集落近くの生息地に、気象条件や緊急故に舟をチャーターすることもできず、陸路山道を越え、車から降り徒歩で滑って尻餅をつきながら、壊れた椰子の丸木橋をカラバオに乗った土地のオーナーやその家族に支えられて渡ったり、苦労の多い調査であった。本調査書では、調査者のみでなく、現地調査をしない者でも生息地の状況が理解できるように、昨年度の報告書と同様、生息地毎にその位置を1：25,000地形図に示し、現地調査・土壌分析（表4）や水質分析（表5）の結果を記述した。

生息地は行政的にはNaujan、Victoria、Socorro、Polaの4 Municipalityに属するが、バランガイ名および水系については表や地図を参照されたい。

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